小林敏明教授の「ライプツィヒの街から69 ドイツのオイルライフ」

こんばわ!モンです

 

ウクライナの隣の隣、日本よりウクライナ問題を身近に感じているであろう

ドイツの小林教授から現在のドイツ国内情報レポが届きました

オイルライフのライプツィヒ支店のお話です

 

それでは教授よろしくお願いいたします。

 

 

ドイツの「オイルライフ」

 別にドイツにオイルライフの支店があるわけじゃありませんよ。文字通り「油の生活」です。

 馬鹿げたプーチンのウクライナ侵略が始まって早1ヶ月。僕の日常生活にも徐々に戦争の影がさしてきました。

 

ウクライナの隣国ポーランドには現在2百万人を超える難民が保護されていますが、ドイツも現時点(3月末)で23万人を超えました。我がライプツィヒはというと、そのうちのほぼ1万人を見込んでおり、本来ならこの時期コスプレのオネーチャンたちが闊歩する国際ブックフェアで賑わっているはずのメッセ会場にその難民の大半が収容されています。

 先日街を歩いて市庁舎の横を通ると、正面玄関前に長蛇の列、すぐさま難民の人たちだとわかりました。列の横にはテントが張ってあって、ここでコロナのテストを受けているようでした。

 

市民はこういう光景を目の当たりにして同情を寄せたり、プロテストの声を挙げたりしているわけですが、市が呼び掛けた先日のデモでは市長が自らギターを抱えて登壇し、あの60年前に流行った反戦フォーク「花はどこへ行ったWhere have all the flowers gone?」を歌ったりしました。この歌の作者ピート・シーガーはロシアの作家ショーロフの『静かなドン』をヒントにこの歌を作ったということですが、歴史はなんとも皮肉ですね。かつてはベトナムに侵略するアメリカ軍に抗議して歌われていたのが、今度はウクライナに侵略するロシア軍に抗議して歌われているわけですから。

 

ライプツィヒは旧東独の街ですから、かつてのロシアのプレッシャーを知っている人たちが少なくありませんが、それでも僕の見るかぎり、人々の顔にはまだ余裕が感じられます。しかし、その背後には戦争の拡大や核兵器、原発に対するそこはかとない不安が隠されているように思われてなりません。風向きの関係で、あのチェルノブイリの灰はこの辺りにも降ってきていますからね。

 

そういう不気味な核への不安とは別に、もっと直接的な不安となっているのが、物資の不足です。危機が起こると必ず買い漁られる世界的な「人気商品」がトイレット・ペーパーで、今回もその傾向が見られますが、今回日常生活でとくに目を惹くのは「オイル」です。ガソリンなどの燃料油の値段が高騰しているのは世界中どこでも見られますが、ヨーロッパ、とくにドイツで目立つのは食用油の不足です。

 

ドイツ人が料理に最も利用しているヒマワリ油と菜種油は、ここ数週間でほとんど店頭から消えてしまいました。というのもこれらは普段ウクライナとロシアから輸入しているからです。ひまわり油に関してはウクライナとロシアだけで世界の3分の2を生産しているという統計があります。ドイツの食用油の94%は輸入ですから、今度の戦争はドイツの油消費に決定的なダメージを与えているわけです。まさに「オイル・ショック」「オイル危機」ですね。

 

東アジアや南北アメリカでは大豆油が、南アジアなどではパーム油が主流ですから、こういう話はピンと来ないかもしれません。ヨーロッパでも南西地域のようにオリーブ油を主流とするところでもやはり、ここまでの「オイル・ショック」はなさそうです。

 

ということで、のんびり構えていた僕も先週になってようやくスーパーに油の調達に出かけたところ、時すでに遅し、普段通っているスーパーにはいつも使っている菜種油もヒマワリ油も完全に姿を消し、その代用として買われるオリーブ油までが払底気味という状態です。

 諦めきれずに数日後デパートの地階食品コーナーを覗いたら、何とそこに最後の菜種油2本を見つけ、即座にその1本と、その横に並んでいたオリーブ油1本を購入しました。どうして2本とも買わなかったのかって?だって、僕が買い占めたら、その分困る人が出るだろうという「人道主義的」な配慮からです。えへん。

 

とりあえずこれで困ることはないだろうと、気分を良くしていつものスーパーの前を通りかかると、顔見知りの店員の女性が外に出て一服しているところ。僕が食用油はないでしょうねと話しかけると、全然ないけれど、代わりにオリーブ油の売り出しを始めたよと言います。僕がオリーブ油ではねえと、残念そうな顔をすると、彼女が吸っていたタバコを消して、じつは倉庫に1箱菜種油が隠してあるので、内緒で1本分けてあげると言って、奥に行き、何と貴重な1本を持ってきてくれたのです。

 

早速それをレジに持っていって2本目の菜種油を買ったというわけですが、僕が嬉しかったのは、貴重な油を手に入れたことより、彼女が僕にこっそりその油を融通してくれたということです。何とも矮小な小市民の「喜び」かとも思いますが、異国に住んでいると、こういうごく些細な親切が嬉しいのです。自分がこの社会に受け入れられているということを実感するのはそういうときです。

 

たかが「オイル・ライフ」と言うなかれ、その「ライフ」の中にこそ、戦争であれ、難民であれ、はたまた外人問題であれ、さまざまな問題が凝縮されてあるのですから。

 

ヨーロッパの穀物蔵と呼ばれる地域の戦争のために、小麦粉も払底してきました。そのおかげで(東)アフリカの食糧危機が深刻になっていると聞きます。グローバル化の世界というのは交通だけでなく、危機もまたグローバルになるということですね。

 

 

教授、本日も有難うございました

食用油が不足しているとは!

これはニュースでも報道していないですね

しかも、ひまわり油 日本ではあまり使われていないような・・・

まだオリーブオイルの方が私も含め使っている人が多いですよ

食用油一つとっても違いが出ますね

 

「ひまわり」と言えば

ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ

舞台はウクライナ・・・

 

教授と馴染のスーパーの女性店員さん

二人のやりとりの情景が浮かびましたよ、ちょっと感動しました

店員さんが吸っていたタバコを消して、実は倉庫に一箱・・・

映画のワンシーンになりますねぇ~

監督は教授と同じ小津好き繋がりでヴィム・ヴェンダースといきたいところですが、

ジム・ジャームッシュが巧そうですねえこういう映画を撮らせたら・・・アメリカ人ですけどドイツ系なので!

意外とローランド・エメリッヒだったりして(笑)

倉庫に食用油を取りに行ったらそこにはプーチンに乗り移ったエイリアンが・・・なんて

 

小麦粉不足がアフリカに影響これも初耳でした

グローバル経済では疫病も戦争もどこかで綻びが出れば世界に影響が及ぶ正に教授のおっしゃる通りですね、平和で普通が一番ですね

 

それと教授の「人道主義的」な配慮、流石です。

危機の時の人気商品トイレットペーパーは世界共通ですね笑いました!

 

 

教授本日も有難うございました

すごい勉強になりました、またのリアルレポートお待ちいたしております。