小林敏明教授の「ライプツィヒの街から 10,11, ドイツビール祭り と サッカー欧州選手権 つづき」

こんばんわ!モンです。

 

今日も夏の様な暑い一日でした!

梅雨は、どこいった???

 

ちょっと時間が経ってしまいましたが、サッカー欧州選手権(EURO 2012)

サッカーファンの小林教授は、試合内容をどうみたのでしょうか?

 

それでは!教授、本日もよろしくお願い致します!!!

 

 

いやあ、疲れました、疲れました。

 

もちろんサッカーのヨーロッパ選手権(EM)のことです。

ほとんどの試合を観ましたからね。

 

それにしてもスペインの優勝は素晴らしい。イタリアとの決勝戦はもう芸術の域でした。あのチームはイニエスタ、シャビ、シルバのパスワークや走りを観ているだけでも楽しくなります。

ドイツ…、ふーむ、かりに決勝に出たとしても正直勝ち目はありませんでしたね。

 

準決勝でイタリアに負けたときに、またしてもイタリア・トラウマが出たかとガックリでしたが、あの試合は予測不可能な奇人バロッテリのスーパー・プレイにレーヴの合理主義サッカーが完全に狂わされた結果です。

 

ショックといえばショックではありましたが、あのバロッテリを観ながらいろいろ考えさせられましたよ。

こちらの新聞で読んだのですが、バロッテリは実の両親はガーナからの移民だそうです。彼らは貧しくて子供を養うことができず、栄養失調でひ弱なバロッテリはイタリア人の家に養子に出されました。

 

あの奇行の背景にはいうまでもなく差別への反発があります。つまりバロッテリというのはそういう移民たちの中から出てきたスターなのですね。

 

だから彼が他の選手たちと監獄を慰問したとき、囚人たちは他の選手たちに見向きもせず、バロッテリだけに集まったそうです。

 

そういう目であらためてヨーロッパのナショナル・チームを振り返ってみると、各国が多くの移民二世を抱えていることに気がつきます。

とくに目立つのはフランス、イギリス、オランダですね。

 

どこも主力メンバーの半分ぐらいが移民系でしょう。これらの国はかつて多くの植民地を抱えていた国です。

 

ドイツもここ10年の間に移民を背景にした選手たちが増えてきました。

エジール、ケディーラ、ボアティングなどがそうですし、クローゼとポドルスキーは国籍をポーランドから変えた選手たちです。

 

こういう選手たちがスターになることによって少しでもナショナリズムの壁が克服されていけば、と願うのはおそらく私一人だけではないでしょう。

 

我がドイツがバロッテリ、一人にきれいにやられたとき、私が思いなおしたのはそういうことでした。まあ、いいじゃないかと。もちろん、ちょっと悔しいけどね。

 

スケールはちがいますが、日本もこういう話、無縁ではありませんよ。

正規の出世コースを拒否された在日の人たちが限られた場であるプロ野球や歌手のスターを目指して頑張ってきた歴史がありますからね。

 

 

教授!本日も、ありがとうございました!!!

 

なんか、最後の「バロッテリ」の教授の話を聞いていたら、随分前にTVの深夜映画

で観た韓国映画「力道山」を思い出しました、日本のプロレスに詳しい人達からは

この映画あまり評価は高くなかった(脚色フィクションが多いそうです)様ですが

現役時代の「力道山」の奇行(これは、力本人の性格に撚るところも多いそうですが・・・)が正に在日差別への反発なのですね(現役当時は力道山本人も在日である事を隠していた様ですが、もちろん観ていた日本人が知る由もありません)

たぶん「力道山」の心の中には「バロッテリ」同様に差別への反発はあったと思います。と私は思いますが、どうでしょう・・・?

 

教授!またレポートおまちいたしております!!!