小林敏明教授の「ライプツィヒの街から54 ドイツのクリミ 」

こんばんわ!モンです

 

なんか春を感じさせる日曜日でしたね

春よ来いですよ

 

ドイツの小林教授からレポが届きましたよ

どうも教授、冬の寒さで外出が億劫の模様

そんな引きこもり(?)の教授の目下の楽しみのお話です

ドイツのクリミ?クルミじゃなくクリミ???

 

それでは教授よろしくお願いいたします。

 

 

ドイツのクリミ

 

季節がらということもあるのですが、近ごろは外に出るのが億劫になっているため、みなさんに報告することがなくて困ってます。

 

では、家に引きこもって何をしているかというと、まあだいたいは本読んだり原稿を書いたりの動きの少ないジミな毎日なのですが、それでも息抜きぐらいはしています。

ひとつは山水画を描くことですが、これは結構エネルギーを必要とするので、毎日というわけにはいきません。最低数日間は集中しなければなりませんから。

 

毎日の息抜きというと、数年前までは中国や韓国の海賊サイトを利用して日本のTVドラマを観ることだったんですが、近ごろは検閲が厳しくなって、ほとんど観ることができなくなってしまいました。

そこでしかたなくドイツのTVドラマということになります。

目下観つづけているのは「クリミ」すなわち犯罪ドラマ、ないし刑事ものです。

ドイツで圧倒的な視聴率を誇っているのが「Tatort(犯行現場)」というシリーズですが、これはベルリン、ミュンヘン、ケルン、ミュンスター、ハンブルク、フランクフルト、ドルトムント等々のドイツの各都市を舞台にして、それぞれの都市ごとに常連の捜査チームを配置して事件の解決をはかるという趣向です。

 

わがライプツィヒからもこの間までシリーズが放映されていましたが、いまはお休み中です。

ドラマには家の近くの公園や、大学の中庭、いつも歩いている散歩コースなども出てきて面白かったんですが。中部ドイツ地域からは現在代わりにワイマールのシリーズが放映されています。

近ごろでは、ドイツ国内にとどまらず、オーストリアやスイスにもシリーズができています。

じつは1970年に始まっていまや1000回以上の放映を重ねているドイツ公共放送連盟ARDの「Tatort」というドラマの絶大な人気は、かつて社会主義時代の東ドイツにも影響を与え、類似の「Polizeiruf 110」というドラマシリーズができ、東西の壁が破れた後も、マグデブルクやハレのような旧東独の都市を中心に撮影がつづけられ、現在では視聴者はこの二つのシリーズを楽しむことができることになっています。

 

こういうことをいうと、ドイツ人は犯罪ドラマが大変好きな国民のような印象ですが、おそらくこの観察はそんなにまちがっていないでしょう。

本屋の店頭に山積みになっているのは刑事ものかスリラーの犯罪小説です。

これは僕が「Tatort」でもっとも好きなミュンスターのコンビ

じつは、これには理由があるようです。

とくに「Tatort」という超人気ドラマにはっきりしていることなのですが、毎回取り扱われるのは今日政治的社会的な話題になっているテーマばかりで、しかもけっこう深刻な内容が多いのです。

 

たとえば、難民、外国人労働、ネオナチ、マフィア、ISテロ、悪徳企業、汚職、貧困、環境汚染等々と日ごろ問題になって論議されているテーマをドラマの形にして視聴者に訴えようという意図が見えてきます。つまり、番組を通して一種の啓蒙活動がおこなわれているということです。

 

TVドラマですから、事件としては毎回90分で「解決」されるのですが、難民問題のように、ときどきは終わっても後味の悪いものもあります。この問題はもっと背景が深いんだよということを知らしめようという意図でしょうね。

 

こういう観点からすると、日本の犯罪ドラマはずいぶんと幼稚でノーテンキです。間が抜けているというか。もう少し権力や現実の裏に迫ればいいと思うのに、その突っ込みがないから刑事も犯罪者もかなり薄っぺらいです。

とくに旅を舞台にした探偵ものの犯人のリアリティのなさは象徴的です。こんな旅館の女将さんがどうしてこんなバカな動機で人を殺すことができるんだ!というような不満がいつも残ります。

これでは視聴者がこれを通して本当の政治問題や社会問題を考えるというようなことは起こりえません。せいぜいが紅葉饅頭のような観光地の名物を知る程度です。

 

もうひとつ「Tatort」で面白いのは、各地の刑事に個性があることです。優等生はあまりいません。どの刑事も比較的興奮して爆発しやすく、すぐ落ち込んだりします。良くいえば人間的です。離婚経験者が多いですし、別れて暮らしている子供の写真をデスクの上に飾っているなどというシーンも稀ではありません。なかにはカウンセリングを受けながら仕事を続けているというような深刻な刑事もいます。くさくさして夜中にバーに出かけ、そこで行きずりに知り合った相手とそのままベッドインするというような刑事もいます、しかも男女の区別なく。

ちょっと違和感を覚えるのは、捜査令状もないままやたらと被疑者の家に忍び込んだりすることと、あまり必要でないところでもすぐ拳銃を構えるということでしょうか。シナリオで死なないことが分かっているから好いようなものの、あんな状態ではすぐ射殺されてしまうのになあ、などと思うことがよくあります。

 

たしかに犯罪は社会の縮図。これを通して学ぶことは少なくありません。そういう意味では日本のドラマももう少し真面目になってもいいと思います。日独の政治意識の違いの一因がこんなところにあるのかもしれませんね。

 

昔は日本も松本清張や高木彬光、それに森村誠一、水上勉など、いろいろ面白い作家もいたんですがねえ。

そうそう、探偵小説でも推理小説でもありませんが、先週読んだ直木賞受賞作『宝島』は久しぶりに面白かったです。

 

こちらも、そろそろ春の陽気が感じられるようになりました。来月は恒例のベルリンの反原発デモに出かけて、冬眠状態を解消してこようと思っています。

 

 

教授!

本日もありがとうございました!

クリミたぶんクライムなのかな???

 

私はゴールデンタイムのドラマは今、全然見てませんが日本で人気って言うと

「相棒」シリーズとか「科捜研の女」シリーズになるのですかね?

両方とも一度も見た事ないんで(笑)社会問題とか扱ってるのか知らないですけどね。

 

昔どんな刑事ドラマ好きだったかなぁ~と思い出してみると

「Gメン」とか「西部警察」とかは好きだったなぁ~

ふたつともひとつもリアルじゃないし不真面目中の不真面目っすけど(笑)

 

シブいところでは

「特捜最前線」とか「夜明けの刑事」とかは高校生時代

友達の間でナゼか大ブームなって私も大好きな刑事ドラマですね

「夜明けの刑事」なんかは、好きすぎて鈴木ヒロミツが歌うエンディングテーマのレコード買ったから!マジ(笑)

 

あとは刑事ドラマじゃないですが

「男たちの旅路」シリーズ

ガキのオレが観ても正になんか後味悪い回があったりして

未だに大傑作のひとつですね

 

教授の言う通り久々に骨太のガツンとくるドラマ観たいですね!

 

因むと今楽しみで観てるドラマは

「トクサツガガガ」「ゾンビが来たから人生見つめ直してみた件」「みかづき」

って全部NHKだな「男たちの旅路」上げるまでもなく私はNHKのドラマが好きみたいです

 

教授!

本日もありがとうございました!

暖かくなりましたらまたフィールド話お待ちいたしております

「文学界」のコラムも途中まで読ませていただいております

 

モチロン明日も営業中!!!

Tatort(犯行現場)」

 

 

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コメント: 2
  • #1

    emi (水曜日, 27 2月 2019 17:50)

    なるほど、謎が解けました!
    ドイツに行ったら、いつテレビをつけてもおまわりさんが出てくる、「ポリツァイ、ポリツァイ」(ポリスですね)って言ってる、本当に不思議でした。
    ドイツ語が理解できたらハマッって観ていたかも・・・。

  • #2

    モンです (火曜日, 12 3月 2019 20:54)

    emiさま

    すっかり返信遅くなりました
    申し訳ございません
    又、先日はご来店ありがとうございました。

    ポリツァイ クリミ ですよ(笑)