小林敏明教授の「ライプツィヒの街から 59わけの分からない時代の時の過ごし方」 

こんばんわ!モンです

 

コロナだけでもウンザリなのに6月とは思えない夏日

コロナ対策だけじゃなく暑さ熱中症対策まで気を使わないといけないとは

いったい2020年って・・・

 

でもこれは日本だけじゃなく全世界で起きている現象

そんなコロナ封じ込め対策に成功している(と思われる)

ドイツの小林教授からレポが届きました

 

今回はちょっとした災難と今の楽しみ方についてのレポ

それでは教授、本日もよろしくお願いいたします

 

 

皆さんその後お元気ですか。こちら相変わらずのコロナ日和ですっきりしません。おまけにこんなこともありました。

ある日の夕方ライプツィヒの街に戦慄のニュースが走りました。中央駅横の工事現場で大戦中の大型不発弾とおぼしい物体発見。早速市の広報がインタヴューを受けて、翌日は正式調査と処理が行われるので、中心から1キロ以内の住民は避難の準備をしてほしいとのこと。当然僕の住まいもその対象です。この避難措置が正式に発動されると戦後最大の規模になるといいます。

何事もせっかちな僕は早速郊外の友人に連絡をとり、翌日早朝そそくさと移動。移動後一息入れてニュースを見ると、不審な代物は爆弾ではなく、古い井戸のダクトであることが判明し、避難勧告は即刻解除。なんのこっちゃ。

コロナで家を出るなと言われ、不発弾では家を出ろと言われ、まったくこの頃はわけが分かりません。

 

街は段階的解除で人手が戻ってきましたが、それでもまだ普段の2,3割程度といったところでしょうか。市電もスーパーもみなマスクをしての慎重行動が目立ちます。

そういう状態なので、相変わらず閉じこもりがちの日々ですが、この状態を嘆いてばかりいても仕方がないので、少しでもポジティヴに使おうと考えたのが以下の方策です。

 

まずいつも通り絵を描いたり、小説を読んだりすることのほかに、今回特別に採り入れたのは、1)長年やったことのないラジオ体操を日課にする。2)YouTubeで戦前の日本映画を観る。3)同じくYouTubeで珍しいコンサートを発掘する。

 

1)は再発見で、子供のときなんでこんな簡単でバカバカしいことをと思っていたことが、今では簡単にできず、あらためてよく考えて作られたものであることを知りました。肩はゴキゴキいうし、後ろ反りはどこまで後ろに曲がっているのやら、跳躍はすぐ息が切れ、という体たらくなのです。笑っている人は一度自分でも試してみてください。これが結構しんどいのです。

 

2)は小津、溝口も観ましたが、今回特に集中的に観たのが成瀬巳喜男。徹底的にダメな男と頑張る女を描きつづけた名作、佳作、凡作いろいろでした。こういう人たちの陰に隠れて光っているのが衣笠貞之助と清水宏、衣笠の『狂つた一頁』『十字路』はドイツ表現主義にも劣らないアバンギャルドだし、清水の『有りがたうさん』は日本最初のロードムービーでしょうね。とにかく昔の映画監督はみなすごいです。白黒画面がこんなにきれいに見えるのも、この人たちならではです。

 

3)は、最初フラメンコ・ギターの曲をと思って始めたのですが、途中でストリート・パフォーマンスにいろいろ面白いプレーヤーを見つけて以来、それもレパートリーに入れました。最近目に留まったのをいくつか。

 

まずメルボルンのLa Rumbaというグループ、フラメンコ・ギターのスーパースターPaco de Luciaの名作『Entre dos Aguas』を演奏しています。とにかくこのギターリストが最高、ドイツ語なら「クラッセ!」と声をかけたくなるところです。

https://www.youtube.com/watch?v=HiFFdCBSJr4

次もメルボルンで、今年御年86才になるNatalie Trayling。すごいですよ、このお婆さん。

https://www.youtube.com/watch?v=zDY-2RVNAIM

では、ドイツはどうかというと、僕のアンテナはこんなところに向かいました。ベルリンの街角で公共のごみ箱を「楽器」にしてしまいます。荷物や風体からしてホームレスの人でしょうね。でも、こういうベルリンが好きなんです、僕は。

https://www.youtube.com/watch?v=eo_2O2af_bY

最後に我がライプツィヒの街角から。バッハの棺のあるトマス教会前でアコーデオンによる『トッカータとフーガ』です。

https://www.youtube.com/watch?v=csi0GitpiLs

みんな頑張って生きてますね。なんだかこちらも元気になります。

では皆さん、元気にこの「わけの分からない」コロナの日々を生き抜きましょう。

 

 

教授、本日も有難うございました!

ベルリンのドラマー、ライプツィヒのアコーディオンデュオ、良かったですね

 

音楽を当たり前に楽しめる日が早く来て欲しいものです。

教授もお身体に気を付けて下さい。

サヴァイブです!

 

モチロン明日も営業中

ライプツィヒ

 

 

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コメント: 2
  • #1

    実花依羅 (金曜日, 24 7月 2020 20:18)

    �初めてこちらのページを見ました。きっかけは図書館で偶然みつけた「故郷喪失の時代」の本です。私自身や家族などのココロの状態、言い得て妙!な所にブラボー��と言いたくなりました。stay well and safe❄️

  • #2

    オイルライフです (月曜日, 27 7月 2020 20:34)

    実花依羅さま
    コメントありがとうございます。
    ドイツの小林教授にも伝えておきます。

    「故郷」なんか身近すぎて考えもしなかった言葉が
    遠く感じるコロナの初夏ですね

    実花依羅さま
    大変な時間が過ぎ機会がございましたら
    ご来店お待ちいたしております。